漫才の定義とは

http://d.hatena.ne.jp/toronei/20050506id:toronei
例えば「時間がを戻せるのが漫才」とか「演技してる状態と素を行き来できるのが漫才」などと漫才とコントの差異を挙げる事はできても、「これをしたら漫才ではない」という定義をするのは難しいことでしょう。そもそもその定義をする権利を持つ人は誰なのかという問題がありますし。
例えばM-1のような大会を開くにあたって「楽器の使用禁止」「フリップの使用禁止」などのルールを主催者側が作る事はできても、それは単なる大会の規定であって漫才の定義ではないですし。
そもそもタブーを破る事が(も)価値になるお笑いという競技の性質上、誰かが漫才の定義をしたとたんその枠をはみ出すことで成立する笑いを作ろうとする芸人が出てくることは目に見えてますし。
ところで「漫才を題材にした漫才」ってありますよね。「今日は今までにないタイプのツッコミを考えてきたから、試しにちょっとボケてみて。」なんていって普段のふたりの役割を交換して。わかりやすいボケに間違った or 変わったツッコミをして。本来のツッコミが「そんなツッコミねえよ!」なんていうアレ。漫才の漫才。メタ漫才。
昔見た(今は亡き)坂道コロンブスがやっていたメタ漫才で、スタンダードなボケに対し、急に舞台上手(かみて)から男が出て来て二人の後ろをスッと通り過ぎるところでボソッと「なんでやねん」と言う。ってのを見て衝撃を受けたことがあります。一応センターマイク挟んだ漫才として始めておきながら「ネタ中に三人目が登場する」という大いなるルール違反を犯してるわけですから。
もちろん僕はこれも漫才のうちだと思うのですけど、じゃあこのネタを大きな賞のかかった大会でやったらどうでしょう。主催者側や審査員は漫才と認めてくれるでしょうか。