表に出ないから裏方と言うのだ

(以下のエントリには現在公開中の映画「THE有頂天ホテル」の「スタッフロールに関するネタバレ」を含んでいます。内容には触れていません。)
TBSに桂邦彦という男がいます。
彼は古くは「笑ってポン!」「風雲たけし城」などの番組を手掛けたプロデューサーなんですが、ここ5年ほど彼が手掛ける番組にはなぜか自分の名前をタイトルに入れるようになりました。深夜で「桂芸能社」シリーズ(タイトルは微妙に変化。語尾に「ポン!」とか「マジ!」とかが付いた)を見たことがある方も多いと思います。
その番組の中で桂氏はいわゆる「一番偉い人」のポジションで出演。他の若手芸人を評価したりしていました。でも彼自身の喋りはお世辞にも面白いとはいえず、それどころか緊張しているのかテロップなしには何を言っているのか聞き取れない有様でした。
それでも番組はマイナーチェンジを繰り返しながら続き、しばらくの間「偉い人」のままで番組に出演し続けたのでした。
そして先日DVDショップで見かけたこれ(http://www.jbook.co.jp/p/p.aspx/2990624/s/)にもやはりアオリ文には彼の文字を見つけたのでした。
いわゆる「冠番組」というのはメインとなるタレントの名前がついたものを言うのであって、なぜプロデューサーの名を題に入れるのかが理解できませんでした。

3年ほど前、映画版の「踊る大捜査線」がヒットしたことを受け、スリーアミーゴーズが映画のストーリーの後日談的な話の舞台が上演されました(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00022GREE/249-0988194-7300322)。
恐らくはテレビシリーズのファンが客層のメインになるであろう事を考慮し、毎回日替わりでテレビシリーズの脇役を演じた方をゲストとして少しだけ舞台に出演させる、という趣向があったのですが*1、他の方のレポを読んだところ、二度ほどプロデューサーの亀山千広氏が登場したというのです。一応フィクションとして進められた舞台だと言うのに。
他のゲストの方の都合がつかないとかいう事情があったのかもしれませんが、それにしたって湾岸署の人間じゃない、つまりはそれがフィクションであることを登場人物自身が自覚せざるを得ないような人間が「お話の世界」に足を踏み入れるというのがどういうことなのか分かっていたのか。理解に苦しみました。
そして今これを書いていてamazonでのDVD内容紹介文を読んで知ったのですが、DVDに収録したのはその亀山氏が出演した回だったらしいですね。

そして今日。三谷幸喜監督の映画「THE有頂天ホテル」を見に行ったのですが、そのラスト、流れるスタッフロールを見て我が目を疑いました。
最初に名前が出たのは「企画 亀山千広」の文字だったのです。
三谷監督の名が出たのはその3行くらい後。スクロールも止まらず、行間をさほど開けられず、フォントサイズも他と同じままで「脚本と監督 三谷幸喜」の文字は上に流れ、消えていきました。
理解できませんでした。
(2/23追記:このスタッフロールの事情、下のコメント欄で説明して頂きました。)

*1:僕が見に行った回は小林すすむ氏でした