松本人志の因果応報

id:TheManさんのネットラジオhttp://sweet.podcast.jp/home/tsuwamono/)を聞いての反論なんですが。
松本人志はちょっと番組内で釣り企画をやったくらいで叩かれるのは何故だ」という内容だったんですが、ええと、そりゃかつての松本自身がそういった「ぬるいバラエティ」「笑いを取らない芸人」を攻撃していたからですよ。
90年代のダウンタウン冠番組だけでなく著書や曲も次々とヒットする絶好調の時期でした。僕は「ガキの使い」を第一回の放送から見ていた人間ですが、ダウンタウン人気が急速に高まるにつれ番組に変化が生まれた事を覚えています。ある時期の「ガキ」はトークのほとんどの時間を他の芸能人に対する攻撃に費やされていたのです。
ブサイク(に彼らの目には見える)な俳優・アイドルを実名をあげて攻撃。そこにはピー音が入るため、唯一名前が聞ける番組観覧の観客は次第に「せっかく見に来てるんだから」と毒舌を期待するようになっていきました。番組側までもが「お前そうちゃうんかグランプリ」などの企画でダウンタウンに毒舌を言わそうとし出し、すっかり「ダウンタウンは毒舌を言う人」という認識になっていったのです。森脇健児を攻撃したのはこの時期でした。
その後松本人志は著書や一万円ライブなどでお笑いに対するストイックな姿勢を主張しだしたのですが、新世紀になってからは失速。「寸止め海峡(仮)」のエンディングにあるような「笑いを作っている」とは言えない状況に身を置きます。事実、現在での彼のレギュラーに何か事前に用意を必要とする仕事があるとは思えませんし。
カリスマがカリスマでなくなった。
芸人の人気が上下する事など珍しいことではないのですが、ではなぜ松本人志だけがこんなに攻撃されるのか。そりゃ「かつて攻撃する側だったから」ですよ。
(参考:松本人志が今更ハードルを下げるなんて許されるわけがない