整合麻雀 改

麻雀において「巡目」について語られることがよくあるのだけど、さて巡目とは何のことだろう。ツモ番が一周するのが一巡と呼ぶのなら、じゃあポンによってツモ番が飛ばされたらどうするんだろう。
普通シャンテン数は一巡の間に一つしか増減しないと思っていたのだけど、鳴きが入った場合だけでなくカンによってもそのその原則は崩れる。一度のツモ番に山とリンシャンの2箇所からツモれるのだから、リャンシャンテンの手をテンパイにする事だって可能なわけだ。
鳴きが入るとリーチの後に通った牌がどこからかわからなくなる。記憶の相違で他家ともめる事もある。
どうして東家と南家だけ18回ツモれて、西家と北家は17回なんだろう。
親が配牌からアンカンしただけなのに、どうして子の第一ツモでの上がりが地和として認められなくなるんだ。
ポンとチーの同時発生はポン優先か発声優先か。発声優先だとしたらどちらが早いか誰か判定するのか。




不条理だ。麻雀には不条理がいっぱいだ。
ツモ番は東家から順に反時計回りで正しく回り、一回のツモ番では最大ひとつシャンテン数が減り、公平に18回ずつツモ番が回ってきたら終わり。これでいいじゃないか。こっちの方がよっぽどすっきりしてるじゃないか。

整合麻雀(改) 基本理念

  • 四者には常に公平な機会が与えられる。ツモ番は四人に公平に周り、それぞれが一巡に得られる牌は最大で一枚である。

これだけ。これに則ったルールを以下に記す。なお以下「ポン」は全て大ミンカンを含む。

1.ポンはチーと同じく自分のツモ番に行う。他家の捨て牌にポンをかけるときはツモ番まで待つ。それまでに他家にチーされた場合はポンは無効となる。

これによりツモ番は飛ばされなくなった。
つまり山からツモるか他家の捨て牌をもらうかの違いだけで、あくまで「牌の獲得」はツモ番に行うということだ。鳴くかどうかはツモ番が回ってくるまでたっぷり悩んで構わない。

2.捨て牌が鳴かれたとき、その次の捨て牌は右に一枚分ずらすこと。

同巡内での四者の捨て牌はなるべく同じ位置に捨てる。これで今何巡目かわかりやすくなった(言うまでもないだろうが、もちろん2巡続けて鳴かれたらその次の捨て牌は2枚分のスペースを空けるし、6巡目を鳴かれた時の7順目の捨て牌は右ではなく2段目の左端に捨てること)。
さて、ではリーチ宣言牌が鳴かれたらどうしよう。次の捨て牌を横向きにすればいいんだろうけど、そうするとその間他家に捨てられた牌が通ったように見えなくなってしまう。
そこでこういうのはどうだろう。

3.リーチ宣言牌は鳴けない

どうしても鳴かれたくない字牌のドラが浮いてたり、白發と鳴いてる他家に中を切りたかったらリーチ宣言に使ってしまえばいい。新たな戦略の幅が広がる気がするのだけど、どうだろうか。
さて、巡目の定義が固まったことで、ここで巡目を成立条件にした役について再考してみよう。
第一巡目のみ成立する役には「天和、地和、ダブリー」が、リーチ後には一巡の間だけ成立する役「一発」があるが、しかしこれらの役は全て他家の鳴きによって消滅してしまう。実際「一発消しのチー」なんてよくあるのだけど、ところで他家が何かしたからってどうしてこちらの役が消されなくちゃいけないんだろう。
浅見センセによればこういうことらしいのだけど、でももうツモ番は飛ばされないので無くしてしまおう。

4.他家の鳴きの有無に関わらず、第一巡目での親のツモ上がりを天和、子のツモ上がりを地和、一巡目にかけるリーチをダブリー、リーチ後に次巡のツモまでの上がりを一発として認める。

続いてカンについて考える。
通常はリンシャン牌から一枚補充するのだけど、これは一巡に2枚ツモることになり、基本理念に反する。でも補充しないと打牌が行えない。
じゃあ打牌しなきゃいいじゃん。

5.カンの後は牌を補充せず、捨て牌も行わない。

つまりカンは暗でも明でも、大でも加でも、発声→フーロ、でおしまい。
打牌がないのでその次巡は一枚分隙間をあけて捨てること。
さて、そうなるとリンシャン牌の役目がなくなった。じゃあ撤廃してしまおう。ドラをめくるのは端っこでいいや。

6.リンシャン牌は存在しない。当然リンシャンという役もない。
ドラ表示牌は山の最後尾の上段の牌、裏ドラ表示牌はその下段の牌とする。カンドラとカン裏ドラの表示牌はその隣の4トン。

これで王牌が4枚減った。ならこのうち2枚をツモ山に加えてみよう。東家と南家だけ18巡目があるなんて不公平じゃないか。公平に18巡目を全員に設けよう。
いや、それでも一度鳴きが入ると東家だけが19巡目を迎えてしまう。やはり捨て牌は6枚×3段の範囲に収まるのが美しいではないか。それもどうせなら18枚ちょうどがいい。

7.終局は18巡目の北家のツモ番が終了した時とする。そのとき山が何枚残っていても構わない。

「王牌は14枚残し」なんて意味のないルールを守るより公平性を重視しようじゃないか。
ついでにハイテイとホーテイの権利も公平にしてみようか。

7.18順目のツモ上がりは全てハイテイとする。18巡目のロン上がりは全てホーテイとする。

あれ、ところで「ハイテイはカンできない」ってルールは何のためだっけ。あーそうだ王牌が14枚にならなくなるからだ。じゃあもう不要だ。

8.何巡目でもカンは可能。

18順目の北家がカンした場合は打牌をせずにそのまま終局となる。