ちゅんまにまつわるエトセトラ4

まずいろいろ用語の定義をさせてください。すいません。

>・上位役・下位役
ある手役Aが成立した手はすべて手役Bの成立条件を満たすとき、AをBの上位役BをAの下位役と呼び、
A>Bと表す。
(例:三色三同順>喜相逢)


手役Aと手役Bが同時に成立し得るとき、
A∪Bと表す。
(例:断幺∪平和)


手役Aと手役Bの成立条件を同時に満たす手が存在しないとき、
A▽Bと表す。
(例:断幺▽全帯幺

さて、AとBが同時に成立するのはA∪Bの場合のみで、A>Bの場合に役として認められるのはAのみである、というのはちゅんまの基本なのだけど。問題は81種の役の間にある関係が上のどれに当たるのかはっきりしていない事である。
例えば清一色混一色の関係はどうか。それぞれの定義は

清一色 : マンズ・ピンズ・ソーズのうち1種類の数牌のみで構成する手 …(1)
混一色 : 字牌と、マンズ・ピンズ・ソーズのうち1種類の数牌で構成する手 …(2)

とされているが、この(2)は「字牌」と「1種類の数牌」の両方を必ず含まなければいけないのか、あるいは片方だけでも混一色と認めるのかが明記されていない。「發二索三索四索六索八索で構成する手」と定義される緑一色が発を含まなくても認められることを考えれば後者だとも考えられるのだが。
前者であればこれら二つは別の役であり(「清一色混一色」)、後者であれば清一色混一色の上位役(「清一色混一色」、同時に「字一色混一色」)となる。どちらでも二つの役が同時に成立することはないのだから問題ないと思うかもしれないが、これらの上位に位置する役との複合を考えると明確にしておく必要があるのだ。
たとえば緑一色と混一色の関係。もし清一色混一色であれば、緑一色は必ず清一色混一色のどちらかと複合する(清竜が欠一門か無字、あるいはそれらの上位役と必ず複合するのと同じ)。一方清一色混一色であれば、緑一色は発の有無にかかわらず混一色の成立条件を満たすので、混一色とは複合しないことになる(「緑一色>混一色」)。
では現状のルールではどうなっているのか。調べたところ、「緑一色は清一色と複合し、混一色と複合しない」らしいのだ(参考:)。つまり清一色混一色であるらしいのだが、ならば同時に「字一色混一色」であるはずだ。
ここで小四喜について考える。3つの刻子と1つの雀頭を4種の風牌で構成すると、残る一つの面子が字牌であれば字一色の、数牌であれば混一色の成立条件を満たす。
しかしどうやら「小四喜字一色とも混一色とも複合する」(参考:)。ということは「字一色混一色」であるらしいのだ。
というわけで「清一色混一色」、「字一色混一色」という一応の結論は出たのだが、これらは以上の考察を経てはじめて導かれたものであり、単純に手役表を眺めただけではわからないのが現状である。
中国麻将における81種の手役の複合が成立するかしないか、その基準が明確になることを望む。現状では対局中に意見が分かれた場合にどのように解決すればよいのか悩むばかりである。