賑々しき三国麻雀の世界へようこそ
ここ二年ほど中国麻将(国際公式ルール)を打っているのだけど、いやあまだまだ飽きない。打てば打つほど新しいことに気付くのは当ブログを見ても分かる通り。
日本麻雀と中国麻将の二つに手を出したというなら、じゃあ次はまたどこかの国の麻雀を始めたくなるのは自然なこと。でもいろいろ調べたところ、前述の二つ以上に面白そうなルールが見当たらない。どうも他の国のルールは単なる絵合わせをやってるように見えてしかたないのだ。
強いて言うなら、日本ルールと同じくらいの役が存在し、5メンツ1雀頭を必要とする台湾麻雀が面白そうかな、と思うくらいだ。
ランクに拘った役が豊富な中国麻将。
リーチとドラの駆け引きを楽しむ日本麻雀。
そして16枚の手牌を生かす台湾麻雀。
どれで遊ぶか悩むなら、じゃあ全部いっぺんにやってしまおうじゃないか。
三国麻雀のルール
- 中国麻将をベースに行う。8点縛り・点数の授受方法はそのまま。食い替え・フリテン上がりも認める。親子の区別・連荘・途中流局・ノーテン罰符なし。
- 手牌は16枚。配牌は2トンずつを4回繰り返し、全員の配牌が16枚になったのち親の第一ツモから開始される。
- 5メンツ1雀頭の完成で上がり。手牌を公開した後、任意のメンツを裏向きに伏せ、残った4面子1雀頭で手役を判定、上がり点を計算する。
例:
フー(ロン)
を伏せて、門前(2)・平和(2)・連六(1)・三色三歩高(6)の11点の上がり。
- 中国麻将において4メンツ1雀頭形を持たない役は、それに1メンツを加えた形を上がり形とする。その際その1メンツは上がり時に伏せられる。
七対の例:
フー(ツモ)
十三幺の例:
チー フー(ロン)
全不靠の例:
フー(ツモ)
- 以下各役についての備考
- 王牌が存在する。
- 開局時、日本麻雀と同じく山の最後から3枚目の牌をめくり、これをドラ表示牌とする。ドラを含む上がりは1枚につき1点を加算、これは8点縛りの条件に加えてよい。
- カンの成立の度にカンドラが増える。日本麻雀と同じく、現在のドラ表示牌の隣を1枚めくる。これも1枚につき1点。8点縛りの条件に加えてよい。
- ドラを含んだ手では無番和は認められない。
- ドラ表示牌・カンドラ表示牌は場に見えた牌として、和絶張の判定に採用される。
- リンシャン牌は4枚。5回目のカンはできない。
- 王牌は開局時14枚で区切られ、以降増えることはない。海底牌の位置は固定される。
- リーチが存在する。
- テンパイ時メンゼンであれば可能。日本麻雀と同じくリーチを宣言、捨て牌を横向きに置き、10点を場に置く。この10点はその局で上がった者が得る。流局したら次の局に持ち越し。
- リーチは4点役。これは8点縛りの条件に加えてよい。ただし不求人・門前と複合しない。ツモ上がり時には自摸の1点のみ認められる。
- リーチ宣言した者はそれ以降手を変えることが出来ない。手牌の暗刻とツモ牌とでアンカンを行う事は認められるが、その際手牌の構成を変えてはならない*1。
- リーチ者にはフリテンの制限が課せられる。自分で捨てた牌やリーチ宣言後に見逃した牌で出上がりすることは出来ない。ツモ上がりは可能。
- リーチ宣言者が上がった際には裏ドラ(カン裏ドラを含む)の権利を得る。表ドラと同様1枚につき1点を加算できるが、これは8点縛りの条件に加えられない。
- リーチに振り込んだ者は他の2者が払う8点を負担する。つまり振込み者は通常より16点多く払い、他の2者は通常払うべき8点を払わずに済む。ツモ上がり時は通常と同じ。
以下面白げな上がり形・テンパイ形を思いつくだけ挙げる。
例1: ポン
フー → を伏せて、三色三同順(8)・門前(2)・平和(2)・断幺(2)。
フー → を伏せて、推不倒(8)・箭刻(2)。例2: ポン ポン ポン
またはのツモ上がり → その上がり牌を含む順子を伏せて、自摸(1)・ポンポン和(6)・幺九刻(1)。
またはのロン上がり → を伏せて、無番和(8)。例3:
フー → を伏せて、全帯幺(4)・門前(2)・平和(2)・喜相逢(1)・喜相逢(1)・老少副(1)。
フー → を伏せて、三色双竜会(16)・門前(2)。例4:
待ちは。
フー → を伏せて、清一色(24)・門前(2)・四帰一(2)・一般高(1)。
フー → を伏せて、清一色(24)・七対(24)・四帰一(2)・四帰一(2)。
フー → を伏せて、清一色(24)・一色三歩高(16)・門前(2)・四帰一(2)。
フー → を伏せて、七対(24)・混一色(6)・四帰一(2)・四帰一(2)。例5:
待ちは。
どれで上がっても組合竜(12)・門前(2)・平和(2)。フーなら四帰一(2)も。例6:
待ちは。
フー → を伏せて七対(24)・四帰一(2)・無字(1)。
フー → を伏せて七対(24)・無字(1)。
フー → を伏せて七対(24)・四帰一(2)・無字(1)。
フーまたは → 出上がりではを伏せても門前(2)・双暗刻(2)・無字(1)・幺九刻(1)の6点しかない。ツモ上がりならを伏せての不求人(4)・三暗刻(16)・無字(1)・幺九刻(1)が最も高得点。例7:
待ちは。
フー → を伏せて、門前(2)・平和(2)・断幺(2)・一般高(1)・一色三歩高(16)・清一色(24)。
フー → を伏せて、断幺(2)・清一色(24)・七対(24)・四帰一(2)。
フー → を伏せて、断幺(2)・連七対(88)。
フー → を伏せて、断幺(2)・清一色(24)・七対(24)・四帰一(2)。
フー → を伏せて、門前(2)・平和(2)・断幺(2)・一般高(1)・一色三歩高(16)・清一色(24)。例8:
待ちは。
フーまたは → を伏せて、門前(2)・断幺(2)・四帰一(2)・三色三同順(8)。
フー → を伏せて、門前(2)・断幺(2)・平和(2)・喜相逢(1)・三色三歩高(6)。
フー → を伏せて、門前(2)・断幺(2)・平和(2)・喜相逢(1)・三色三歩高(6)。例9: チー チー チー
フー → を伏せて、一色四歩高(32)・平和(2)・断幺(2)・欠一門(1)。
フー → を伏せて、全帯五(16)・一色三歩高(16)・平和(2)・欠一門(1)・喜相逢(1)。例10:
待ちは。どれで上がっても全帯五(16)・三色三歩高(6)・門前(2)・平和(2)・喜相逢(1)。なら四帰一(2)も。例11: ポン ポン
フー → を伏せて、清一色(24)・一色三歩高(16)・断幺(2)・四帰一(2)。
フー → を伏せて、清一色(24)・一色三節高(24)・ポンポン和(6)・断幺(2)・双暗刻(2)(ツモ上がりなら三暗刻(16))。
フー → を伏せて、清一色(24)・断幺(2)・四帰一(2)・一般高(1)。
フー → を伏せて、緑一色(88)・清一色(24)・ポンポン和(6)・断幺(2)。例12:
待ちは。
フー → を伏せて、清一色(24)・門前(2)・双暗刻(2)・幺九刻(1)。
フー → を伏せて、清一色(24)・門前(2)・双暗刻(2)。
フー → を伏せて、清一色(24)・七対(24)・四帰一(2)。
フー → を伏せて、一色双竜会(64)・門前(2)。
フー → を伏せて、清一色(24)・七対(24)・四帰一(2)。例13:
十三幺(88)の14面待ち。例14:
待ちは。
どちらで上がっても清一色(24)・門前(2)・双暗刻(2)・幺九刻(1)・幺九刻(1)・連六(1)・坎張(1)。
ただし上がらずでチーし、打とすれば九連宝燈(88)のテンパイになる。
*1:具体的には「順子に取れる可能性のある牌をアンカンしてはならない」