「鈍獣」見たよ

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  • クドカン脚本の映画といえばこないだ「少年メリケンサック」も見たのだけど、ああもうなんだかダメかも。クドカンの映画は楽しめない人なのかも俺。
  • 少ないキャラ・話の舞台は回想シーン以外ほぼ固定、とこれはまさしく舞台で見るべきお芝居ですな。って実際そうだったわけだけど。
  • 凸やんの正体のミスリーディング、凸やんが小説をどう書いていたかということに対して辻褄が合うのがそのミスリーディングの方だっていうのはどうなんだろう。客にいったん勘違いさせて実は違いました真相はこうでしたってやるなら、その真相で納得させなきゃダメでしょう。同棲してて見張ってたという件はなんだったのよ。「少年メリケンサック」でのトモロヲさんがまともに会話できたというアレ*1もそうだったんだけど、"置いただけ"のどんでん返しなんてやっぱり引っかかっても快感が得られないよ。
  • 凸やんが実は小説を書いていたと白状するのもいいけど、じゃあなぜ隠していたのかの理由が一切描かれないんだよなあ。好意的に解釈すれば江田っちに印税あげたいがためのことだったとなるんだろうけど、江田っちが書かれるのを嫌がっていたことは気づいていたわけでしょ。
  • つまり凸やんのそのプリミティブなキャラクターが嘘であったということになると、凸やんが鈍いという設定そのものも怪しくなるわけで。つまり凸やんはみんな自分を殺そうとしていることに気付いている?
  • そう考えると、ラストシーンでの「おしまい?」が怒り口調だったことにも納得がいく。というよりさすがに拳銃で撃たれて「それでも鈍い凸やんは気付かない」なんて無理があるよねえ。