笑わせるのか笑われるのか、そんなの問題じゃない
小田扉「そっと好かれる」読んだ。
- 作者: 小田扉
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2002/08/01
- メディア: 単行本
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小田扉の作品にはオチらしいオチがない。それまでのコマで続く会話の途中で、その続きが次のページに書かれてもまったく問題ないところでプツっと終わる。だからそれがオチとして書かれたものなのかもよく分からない。
フリとオチが、日常と異常が同じ温度で描かれる。読者に笑いが起きるであろうシーンも特に大きなコマで書かれることはない。淡々としているが、そこに確かに笑いはある。無意味であることを笑うものとも違う。そこに意味はある。受け止められないだけだ。