食い練りからの16点役

日本麻雀でこんな手の時、リーチを打つのをよく躊躇う。

七萬八萬九萬二筒三筒二索三索四索五索五索五索六索六索

147sを先にツモれば平和になるからだ。

上の二索三索四索五索五索五索六索六索のように、同色の「順子・刻子雀頭」を合わせた8枚が五連を含むとき、これは一手で「2順子+雀頭」に変わる。このとき「順子・刻子雀頭」の順番は問わない。

例:
四萬四萬四萬五萬六萬七萬八萬八萬 刻子+順子+雀頭
ツモ369m→打8mで変わる。


二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒六筒 順子+刻子雀頭
ツモ147p→打6pで変わる。


三索三索三索四索四索五索六索七索 刻子雀頭+順子
ツモ258s→打4sで変わる。

もちろんツモの代わりにチーでもいいが、日本麻雀において順子が2つできて嬉しいのは平和になるからであるから、実際鳴くことはそうないだろう。あるとしたら中国麻将の方だ。

ところでこのチーはシャンテン数を変えない。その意味ではいわゆる「食い変え」に似ているが、鳴いた牌と打牌は異なるスジであるし、むろん日本麻雀であってもルールに抵触しない。
とりあえずここでは、「五連を含む順子・刻子雀頭の8枚形から2順子+雀頭を作るチー」を「食い練り(くいねり)」と呼ぶ事にする。

さて、通常食い練ったあとは元の8枚形の「雀頭」に当たる牌を切ることになるが、8枚形が「順子+雀頭刻子」の順(またはその逆)に並んでいるときのみ、刻子の方から鳴くと打牌を選べる。

例:
三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒七筒から八筒をチーすると、
三筒四筒五筒六筒七筒七筒 チー六筒七筒八筒
となり、打3pと打6pのいずれかを選択できる。

これより、中国麻将で16点役を作る食い練りを二通り含むテンパイ形があることがわかる。

三萬四萬二筒三筒四筒五筒五筒六筒六筒六筒七筒八筒九筒
1pを食い練り → 打5pで清竜
7pを食い練り → 打2pで一色三歩高

三萬四萬二索三索四索五索五索五索六索六索七索八索九索
1sを食い練り → 打6sで清竜
4sを食い練り → 打9sで一色三歩高

どちらにおいても、清竜はともかく一色三歩高までは気付きにくい。