ではカイの場合は。

先にこちらを参照下さい→http://d.hatena.ne.jp/hirotashi/20090629
以下「むこうぶち」最新号でのネタバレあり。

むこうぶち―高レート裏麻雀列伝 (1) (近代麻雀コミックス)

むこうぶち―高レート裏麻雀列伝 (1) (近代麻雀コミックス)

近代麻雀15日発売号での「むこうぶち」。組長を殺し逃走中の男がふらりと入った店でカイと打つことになる。ツイていて、そのツキに自覚もある。カイにサシ馬を申し込まれ、負けたら全員撃ち殺してしまえばいいと考えサシ馬を受けるところまでで今号は終わる。
いやあ大変だ。何が大変って、ついにカイに暴力が差し向けられることになるからだ。カイに銃口が向けられたイメージショットまで描かれてしまったじゃないか。大変だ。
このツキ男がこのまま麻雀でカイに勝てるとは思えない。これまでのパターンから行ってそのツキは崩され、ウマの額を上げられてパンクするのだろうけど、しかしこの男には銃がある。
これまでカイは一度も負けたことはなく、そして勝った金を持ち帰れなかったこともない。相手が何者であっても金は回収できているのだ。これはそのメンツに、あるいは場に恵まれていたからとも言えるが、では今回はどうか。
とはいえ、実際にカイに力が向けられることも、そしてもちろんカイ自身が戦うこともないだろう。結局のところはまた別の暴力によって解決してしまうのだろうけど、しかしそうなるとカイの作品内における格付けはどうなるのか。麻雀において完全無欠のキャラクターであったカイが、麻雀においてだけ完全であったことが明らかになってしまっていいのか。暴力には勝てないことが明らかになってしまってそれでいいのか。ある種目においてのスーパーマンの、不得意種目に挑む姿なんて見せてしまっていいんだろうか。