M-1グランプリ2007総括 その1 本戦ファーストラウンド

既にビデオは3週目に入っております。今日は10時間以上漫才見てるよ!
1.笑い飯
おそらく以前も同じこと書いたと思うんですけど、2002年大会で初めて見て我々が受けた衝撃は何もダブルボケというスタイルに対してだけではなくて、ボケが加速するという点にあったんですよね。ボケとボケの間にかかる時間がどんどん短くなっていくあのスタイルに我々は呼吸を奪われたんですよ。それこそが笑い飯の魅力だったんですよ。でも次の年からはダブルボケではあるけど加速はしなくなったんですよね。本人たちが自分自身の魅力に気づいてないんでしょうね。
「お呼びでしょうかご主人さま」はどこ行ったんだ(笑)
2.POISON GIRL BAND
採点に悩むタイプの漫才ではあるんだろうけど、でもやっぱりこのタイプで優勝は無理だよね。
飛んだボケが悪いってんじゃなくて、飛んだボケの質が問題なんじゃないでしょうか。
3.ザブングル
決勝進出8組の中にザブングルの名を見た時に「なぜ?」と思ったのが正直な話です。実際コントはあっても漫才やってるところ見たことないし。漫才やらないってことはさほど自信がないってことだろうし。
それでも本番を期待していたのは僕が知らないだけでいつのまにかいい漫才ができるようになったのかもしれない・いいネタが出来たのかもしれないという期待があったからでした。そしてその期待は裏切られたわけですが。どう見ても普段やってるコントと変わらないし。その普段やってるコントってのも二人がケンカするパターンがほとんどなんですが、今回もキレる対象をスーパーで会ったオバちゃんから相方にシフトしてて。
4.千鳥
2003年大会のネタを見ると分かりますが、この人たちは元から漫才というスタイルそのものを否定して笑いを作っているんですよね。漫才をまともにしないという漫才。でも笑い飯ほど分かりやすく崩していないんで、こういう大会で評価されることはないでしょう。何だかんだ言っても正統派だけが評価される大会ですからこれ。
5.トータルテンボス
「施工主のバカ!」とか「ヤングだヤンガーだヤンゲストだ!」とか「不安で夜も眠れねーや」とか、ツッコミの言い方を変化させてるのを肯定できるかどうかで評価が変わってくるんでしょうね。「すってんころりんしたんだよ。そうだよ。」とか受け入れられない人もいるでしょうし。
6.キングコング
決勝進出8組中最もハイテンポ。素晴らしい。
ネット上では「ボケひとつひとつの質は大したことない」って意見が多いみたいですけど、そうかしら?「ですから4000円です」「ちょっといま顔が出てこないですけど」「ポイントカード1円につき1回押します」とか良かったような気がしますが。打率が低いって意味かしら。
7.ハリセンボン
ネタの内容はともかく、ネタ終わりで今田さんにインタビューされているときもキャラ作ってて偉いなあと思いました。みんなスポーツ選手みたいなコメントなんだもんなあ。これ一応お笑い番組なのに。自由にボケていいのに。「点数にならないボケはしない」って態度のコンビが多いのはなぜなんだろう。
上沼恵美子の「恋をすると漫才が面白くなくなります」を聞いてる時の春菜の顔芸をみんなちゃんと見るといいと思います。
8.ダイアン
なんでこんなに点数低いの?あまりに意味のないボケが多すぎたから?ボケの口調が弱いから?
9.サンドウィッチマン
標準語・上手がボケ・敬語だけど小馬鹿にした態度のボケとイライラを感じさせるチンピラ的ツッコミ、という3点でアンタッチャブルとの相似性を感じるんですがどうでしょう。そして敗者復活から即最終決戦まで進んだ点でも同じ。違ったのは結果だったわけですが。